社長メッセージ

魅力ある沿線の創造を目指して

2023年3月18日、相鉄・東急新横浜線が開業いたしました。

都心への乗り入れは、既に2019年11月30日から開通している相鉄・JR直通線と合わせて、私たち相鉄グループの悲願でした。これまでご協力をいただいた、株主の皆様をはじめとする全ての方に、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ここ数年で私たちを取り巻く環境は大きく変化し、生活そのものが変わりました。働き方が変わることで、鉄道とバスの輸送人員は減少し、もはやコロナ前の水準に戻ることはないと考えています。
私たちの強みは、鉄道に限らず地域全体に貢献できることです。私たち相鉄グループに対する沿線の皆様、株主の皆様からのご期待と、私たちが果たすべき責任は、むしろ大きくなっていると感じています。

相鉄グループでは、これまでも魅力ある沿線の創造と事業領域の拡大に取り組んでまいりました。
沿線につきましては、いずみ野線の沿線での駅前再開発を進め、星川・天王町駅間の高架化も竣工いたしました。現在は、大型プロジェクトとして、横浜のきた西口地区では43階建ての複合ビルを、ゆめが丘では約130店舗で構成される大規模集客施設を開発中です。いずれも2024年の開業を予定しており、株主の皆様にとって、これまで以上に便利で住みやすい沿線になると確信しています。

都心への乗り入れにより、鉄道のダイヤは大きく変わりました。これまでと比べ、不便になったと感じる方もいらっしゃるかと思います。一方で、都心はもちろん、新横浜とつながることで、関西方面へ移動する際の所要時間も短くなり、相鉄線の利便性と速達性は、間違いなく向上しました。利便性の向上は中長期的には、沿線の魅力を高めることにつながるものと考えておりますが、不便なことはその解消に努め、沿線の魅力をさらに高めてまいります。

私たち相鉄グループは、地域社会の豊かな発展に貢献することを経営理念に掲げています。私たちの目標は、単に移動に便利な沿線になることではありません。都心への乗り入れを契機として多くの方に沿線に住んでいただき、私たちが提供するサービスを通じて「相鉄の沿線住民で良かった」「相鉄の株主で良かった」と思っていただくことが、私たちの持続的な存在意義、パーパスです。
この目標を達成するために、これからも私たちに関わる全ての皆様との信頼関係を大切にして各事業に取り組んでまいりますので、引き続き株主の皆様には格別のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2023年6月

顔写真
代表取締役社長 滝澤 秀之