新型車両の設計や
既存車両の刷新を担当

車両担当として、主に新形式車両の企画立案や設計、既存車両の改造工事やリニューアルを担当しています。直近では、東急電鉄との相互直通運転用車両である20000系や21000系の保安装置や列車無線装置の設計・試験を担当しました。車両づくりには、社内の各部門だけでなく車外のデザイナー、車両メーカ、部品メーカ、工事会社など、非常に多くの人々の協力が必要になります。車両部門が中心となり、知恵を結集して課題を解決し、車両に具現化していきます。苦労も多いですが、図面の中の存在だった車両が形になり、レールの上を走る姿を見ると、大きな手応えを感じることができます。

100回の会議を経て
生まれたJR直通車両

車両課に異動した直後から約3年間に渡って担当した、JR東日本との相互直通用車両12000系の設計です。12000系は相鉄の車両ですが、乗入先であるJR線内においても運用できるよう、さまざまな機器や装置に調整が必要で、協議には非常に多くの時間をかけました。たとえば運転士が周囲の列車に異常を知らせるシステムが両社で異なるため、装置を2つ設置しています。両社の運転士が押し間違えないためには、どのような工夫をすべきか。そうした細かな仕様を決めるための会議は100回を超え、さらにそれを設計に落とし込むための会議も30回以上行いました。第1編成の検査で工場に赴き、運転席に座った時のシートの感触は、今でもはっきりと覚えています。

車両を通じて
相鉄への興味を広げたい

2019年のJR線乗り入れに続き、2023年には東急線との相互乗り入れが実現して、当社はその姿を大きく変えようとしています。車両開発に携わる我々にとって、相互直通運転が増えるということは、「新たな路線で新たなお客様に利用され、車両が比較される機会が増える」ということでもあります。乗り入れ先で、初めて相鉄の車両に出会った人がどんな印象を持つか。乗車したお客様が快適に感じていただけるか。車両を通じて相鉄に興味を持つお客様が1人でも増えるよう、これからもより良い車両を追求していきたいと思います。それが、相模鉄道の未来につながるはずだ、と考えます。

「まずやってみろ」と
仕事を任せてくれる会社

若手にも大きな仕事を任せてくれるので、成長できる環境が整っていると感じています。12000系の開発も、実は担当者として私ひとりに任されていました。もちろん上司はサポートしてくれますが、「まずはやってみろ」というのが当社の社風だと感じています。人と人との距離が近いので、何かあればすぐに質問でき、忙しいときでも丁寧に教えてくれます。私は大学院で、航空機やロケットに関する流体力学を研究していました。研究をやり切った満足感と、「自分の知識と技術で多くの人を幸せにしたい」という思いを抱いて、当社に入社しました。恵まれた環境でさらに成長し、いろいろなことに挑戦したいと思います。

※インタビュー内容は取材時のものです

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